君は僕のもの

「ドラコ、付き合って欲しいの」

突然そう言ってきた彼女、に僕は以前告白して振られている。



同じスリザリンで、家柄もいいし、勉強も出来るし見栄えも十分に良い。

だから僕の女にしてやろうと思っただけで

振られるショックが実は結構大きいものだなんて思いもしなかった。



「嫌だね」



僕はフンと鼻をならしてそう答えた。

僕と同じ気持ちを味わえばいいんだ。

特に君、はね。




「あっそ、じゃあいいわ。」

「え?」

はくるりと僕に背を向けて歩き出した。

「ち、ちょっと待て!待て。」

慌ててを呼び止める

は顔だけをこちらに向けた。

「な、・・・何で”いい”んだ?僕は断ったんだぞ?」

「?別にいいわよ。自由ですもの。クラッブにでも付き合ってもらうから」

平然な顔では言ってのけた。

いや、それだけならまだしも・・・ク、クラッブと付き合うだと??!!

そ、そんなの・・・



「や、やっぱり付き合うよ。、君と。」




































心地よい青空

休日にはもってこいの清々しい空気、正にデート日和。

僕はとホグズミードにいた。


あからさまに仏頂面をしている僕には全く気付かぬ素振りで隣を歩く

思い切って聞いてみた。

、何故僕に付き合えなんて言ったんだ?」

は、え?と軽やかな笑顔を浮かべてこう言った。

「暇そうにしてたからよ」

「へぇ・・・それで・・・」

見えない石に躓きそうになった。

ピクピクとこめかみが痙攣するのが判る。

「・・・僕は、この大量の荷物持ちに“付き合わされた”訳か・・・」

両手に紙袋を下げて。目の前にまで箱が重なっている。

生涯においてこんなに荷物を持ったのも初めてだろう・・・。


「そうよ」

は爽やかに笑った。



(くそ!騙された!!)












あまりの荷物にホグワーツまでの道のりも遠く感じられた。

女子寮の前で荷物をに押し付け僕は言い放つ

「で?君の買い物につきあわされ、この僕に荷物もちまでさせた代償はさぞ良いものなんだろうな?」

は押し付けられた荷物を運び易いように下に置きながら

「そうねぇ〜」と空中を見つめた。











そして









軽やかに











ほっぺたにキスをひとつ。













彼女の香りが僕の周りを包み、そして離れる。



動けない僕には笑って言った。







「今度は私が付き合ってあげるね」















にっこりとしたはとてもかわいくて





そんなこと・・・・・・

そんなことより僕が欲しいのは









「こないだは付き合ってあげられなかったしね」

はよいしょと荷物を持ち上げ寮の階段を上ろうとした。












「・・・?!ちょっと待て!!!」













そして僕は呼び止める



・・・君の誤解を解く為に














〜以前の回想〜


、付き合ってくれ」

「忙しいの。付き合っている暇なんてないわ」

「・・・(ガーン)」