ナイス!コスチューム
ナイス!コスチューム
ハロウィンも近づいたある朝食時、スリザリンの席へ二羽の大梟が大きな荷物を
それぞれ抱えてやってきた。
一羽はもうお馴染みの梟で、ルシウス・マルフォイの元へ、
そしてもう一羽が・の元へ
家の大梟は
荷物をどさりとの元へ落すと朝食に出てたパンの欠片をご褒美としていただくと
再び大きな羽を広げて帰っていった。
「・・・・・・一体なんだその荷物は・・・」
常にの隣に座る恋人のルシウス・マルフォイは怪訝な目で
大きな荷物を抱えて喜ぶを見た。
「ハロウィーンの衣装をママが日本から送ってきてくれたのよ」
「何っ?!(ガ ンッ)」
ルシウスはのごくごく普通の返答にショックをうけた。
なぜなら彼は、今年のハロウィンにむけて衣装の用意をしている様子のなかったに
着て貰いたい衣装をオートクチュールで注文し、今正にその品が届いた所だったからだ。
(せっかく私が直々に厳選し、素材や品質はもとよりポイント(萌)をおさえたメイド服を作らせたのに・・・!くっ・・・・・・!もっと早くに言っておくんだった・・・!!)
「・・・・・・・・・してはどんな衣装を着るんだ?」
感情(悔)を押し殺し、ルシウスは尋ねた。
「着物よ」
「キモノ・・・?日本の民族衣装か・・・?」
「そうよ。今回は一昔前の着方にするの。お楽しみにね」
「・・・ふん」
「ルシウスは何?今送られてきたやつを着るの?」
「嫌(まさか!!)、これは・・・あー、あれだ。またいつもの菓子類だろ・・・。ハロウィン用に・・・」
「わー☆じゃあ、当日はお菓子をいっぱい頂戴ね!」
「あ・・・ああ・・・。」
ルシウスは店から送られてきたもはや不要となりかけた箱を眺めた。
その日気まぐれから図書室を訪れたルシウスは"Japanese"とかかれた本を片っ端から引っ張り出し机に並べた。
(キモノ・・・とは・・・??・・・・・・なんだこの(脱がせにくそうな)重そうな衣装は・・・・・・)
十二単などがならぶ欄にうんざりとしたため息を漏らす。
なぜはこんなめんどくさそうな衣装をまとう国の出身なんだ・・・
そんなことを思いながら、ふと次のページに目を走らせると気になる文献が目に入った。
(何々・・・?アクダイカンが帯をクルクルと・・・・・・・・・・・・ほほう・・・)
ルシウスは着物に関しての知識をリサーチし始めた。
そしてハロウィン当日。
もはや着物のことならなんでもお任せ!!というくらいの歩く着物辞典と化したルシウスは
の訪れを部屋のソファー(特注)でふんぞり返りながら待っていた。
(・・・どんな着物でくるつもりだ・・・?フリソデか?ユカタか??・・・ふふ、なんでもこい。
全てにおいて脱がせ方まで検証済みだ・・・)
自信に満ちたルシウスのもとへが訪れた。
「ルシウス、お待たせ★」
「・・・!・・・!それは・・・!!(ときめき)」
は大きな桃の花があしらった白地の着物によく映える黒髪を弛ませるように編みこんで、
紅色の帯で大きくそこに花が咲いたように胸のすぐ下で締めていた。
「え?何?」
それはもちろん当時日本で遊女と呼ばれていた女性達独特の着こなし方で、
ルシウスの憧れ(萌)衣装トータルベスト3にまで入った着物だ。
「・・・その着物はどういう輩が着るものかわかっているのか・・・?」
「え・・・??・・・・・・あ・・・」
はまごつき顔を赤くする。
「・・・ルシウス知ってるの・・・?誰も知らないと思っていたのに・・・」
「残念だが・・・」
ルシウスはの前で大きく結ばれた真紅の帯に手をかけた
「脱がせる為の着物を前に脱がせない手はないぞ」